古い映画はどれを見るべき?午前十時の映画祭や史上最高の映画ベスト100から選出してみた

古い映画はどれを見るべき?午前十時の映画祭や史上最高の映画ベスト100から選出してみた 映画

古い名作映画を探している際に、「結局どれを見るべきか分からない」とお悩みの方も多いでしょう。

映画好きが近くにいないと、見るべき映画はなかなか判断できない…!

人によって名作の定義は異なりますが、映画評論家などプロが選定している作品であれば、一定のクオリティを持っているといえます。

興行収入=名作とは限らないため、闇雲に映画を見ても肝心の「見るべき名作」には出会えない場合もあるので、注意が必要です。

そこで今回は、古い名作映画を「午前十時の映画祭」や「史上最高の映画ベスト100」から選出して紹介します。

古い映画の上映を見る方法なども解説するので、参考にしてください。

古い映画はどれを見るべき?

古い映画はどれを見るべき?

古い名作映画を、以下の基準でピックアップしました。

古い名作映画の選出基準
  • 午前十時の映画祭の歴代上映作品
  • BFIの史上最高の映画ベスト100の上位20作品
  • 米Time Out誌の史上最高の映画100の上位20作品

上記のなかで、「午前十時の映画祭の歴代上映作品」をベースに「史上最高の映画」のいずれかが重複していた作品は、以下の通りです(タブをクリック・タップしてください)。

  • オズの魔法使/ヴィクター・フレミング(1939年)
  • 雨に唄えば/ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン(1952年)
  • 東京物語/小津 安二郎(1953年)
  • 七人の侍/黒澤 明(1954年)
  • めまい/アルフレッド・ヒッチコック(1958年)
  • アラバマ物語/ロバート・マリガン(1962年)
  • 2001年宇宙の旅/スタンリー・キューブリック(1968年)
  • ゴッドファーザー/フランシス・F・コッポラ(1972年)
  • ゴッドファーザーPARTII/フランシス・F・コッポラ(1974年)
  • 狼たちの午後/シドニー・ルメット(1975年)
  • タクシードライバー/マーティン・スコセッシ(1976年)
  • アニー・ホール/ウディ・アレン(1977年)
  • 地獄の黙示録/フランシス・F・コッポラ(1979年)
  • シャイニング/スタンリー・キューブリック(1980年)
  • ニュー・シネマ・パラダイス/ジュゼッペ・トルナトーレ(1988年)
  • グッドフェローズ/マーティン・スコセッシ(1990年)
  • パルプ・フィクション/クエンティン・タランティーノ(1994年)
  • グラディエーター/リドリー・スコット(2000年)
  • 花様年華/ウォン・カーウァイ(2001年)

「どれを見たらいいか分からない」とお悩みの方は、参考にしてください。

午前十時の映画祭の歴代作品から選出

午前十時の映画祭とは、映画評論家や脚本家などの作品選定委員会が選んだ傑作映画を1年間にわたって上映する特集上映で、映画演劇文化協会が主催しています。

2024年で14回目となる午前十時の映画祭の歴代作品を集計したところ、上映回数の多い名作は以下の通りです。

上映回数作品名(公開年)
6回(最多)ショーシャンクの空に(1994年)
ローマの休日(1953年)
5回アラビアのロレンス(1962年)
風と共に去りぬ(1939年)
ゴッドファーザー(1972年)
大脱走(1963年)
ニュー・シネマ・パラダイス(1988年)
4回雨に唄えば(1952年)
ウエスト・サイド物語(1961年)
エデンの東(1955年)
カサブランカ(1942年)
ゴッドファーザー PARTⅡ(1974年)
サウンド・オブ・ミュージック(1965年)
スティング(1973年)
スタンド・バイ・ミー(1986年)
太陽がいっぱい(1960年)
ドクトル・ジバゴ(1965年)
バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年)

最多の6回上映は「ショーシャンクの空に(1994年)」と「ローマの休日(1953年)」で、2回に1回は上映されています。

続いて5回上映したのは「ゴッドファーザー(1972年)」や「ニュー・シネマ・パラダイス(1988年)」など、4回上映作品は「雨に唄えば(1952年)」や「太陽がいっぱい(1960年)」などです。

また、上映作品の多い映画監督は、以下の通りとなります。

監督(作品数)作品名
黒澤 明(10作品)・赤ひげ(1965年)
・生きる(1952年)
・隠し砦の三悪人(1958年)
・椿三十郎(1962年)
・七人の侍(1954年)
・用心棒(1961年)
・羅生門(1950年)
・蜘蛛巣城(1957年)
・天国と地獄(1963年)
・野良犬(1949年)
スティーヴン・スピルバーグ(9作品)・E.T.(1982年)
・インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年)
・インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年)
・ジュラシック・パーク(1993年)
・ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年)
・JAWS/ジョーズ(1975年)
・プライベート・ライアン(1998年)
・未知との遭遇(1977年)
・レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年)
ビリー・ワイルダー(7作品)・あなただけ今晩は(1963年)
・アパートの鍵貸します(1960年)
・麗しのサブリナ(1954年)
・お熱いのがお好き(1959年)
・サンセット大通り(1950年)
・情婦(1958年)
・昼下りの情事(1957年)

上映作品で最多なのは黒澤明で10作品が取り扱われており、七人の侍は過去3回上映しています。

続いて「E.T.」などを監督したスティーヴン・スピルバーグが9作品、「麗しのサブリナ」などを監督したビリー・ワイルダーが7作品です。

ちなみに、日本映画でよく上映されている名作は、以下の通り。

上映回数作品名監督
3回砂の器(1974年)野村 芳太郎
3回七人の侍(1954年)黒澤 明
2回赤ひげ(1965年)黒澤 明

作品数同様に黒澤明の「七人の侍」と「赤ひげ」が2〜3回、野村芳太郎が監督した「砂の器」も3回されています。

「砂の器」は原作者である松本清張が「原作超え」を公認していることでも有名な傑作です。

「砂の器」は松本清張の原作と野村芳太郎の映画、両方セットで鑑賞したい作品です。

参考元:午前十時の映画祭

BFIの史上最高の映画ベスト100から選出

BFIの史上最高の映画ベスト100から選出

史上最高の映画ベスト100とは10年ごとにイギリスの英国映画協会(BFI)が発表するランキングで、映画評論家などの投票で決定します。

最新は2022年に発表されており、上位20作品は以下の通りです(★…午前十時の映画祭でも過去に上映経験あり)。

作品名監督
1位ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080(1975年)シャンタル・アケルマン
2位めまい(1958年)★アルフレッド・ヒッチコック
3位市民ケーン(1941年)オーソン・ウェルズ
4位東京物語(1953年)★小津 安二郎
5位花様年華(2001年)★ウォン・カーウァイ
6位2001年宇宙の旅(1968年)★スタンリー・キューブリック
7位美しき仕事(1998年)クレール・ドニ
8位マルホランド・ドライブ(2001年)デイヴィッド・リンチ
9位これがロシアだ/カメラを持った男(1929年)ジガ・ヴェルトフ
10位雨に唄えば(1952年)★ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン
11位サンライズ(1927年)F・W・ムルナウ
12位ゴッドファーザー(1972年)★フランシス・F・コッポラ
13位ゲームの規則(1939年)ジャン・ルノワール
14位5時から7時までのクレオ(1962年)アニエス・ヴァルダ
15位捜索者(1956年)ジョン・フォード
16位午後の網目(1943年)マヤ・デレン、アレクサンドル・ハッケンシュミード
17位クローズ・アップ(1989年)アッバス・キアロスタミ
18位仮面/ペルソナ(1966年)イングマール・ベルイマン
19位地獄の黙示録(1979年)★フランシス・F・コッポラ
20位七人の侍(1954年)★黒澤 明

2012年の史上最高の映画ベスト100ではアルフレッド・ヒッチコック「めまい」が1位でしたが、2022年はシャンタル・アケルマン「ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080」が1位となりました。

日本の映画では、小津安二郎の「東京物語」、黒澤明の「七人の侍」がランクインしています。

午前十時の映画祭の歴代上映作品とのかぶりも多いですが、他の作品もデイヴィッド・リンチやジガ・ヴェルトフなど有名監督が製作している傑作ぞろいです。

引用元:BFI|The Greatest Films of All Time

米Time Out誌の史上最高の映画100から選出

史上最高の映画100とは2015年にTime Out誌ニューヨーク版が発表したランキングで、70名以上の俳優へのアンケートを中心に集計しています。

史上最高の映画100の上位20作品は、以下の通りです(★…午前十時の映画祭でも過去に上映経験あり)。

作品名監督
1位トッツィー(1982年)シドニー・ポラック
2位ゴッドファーザー(1972年)★フランシス・F・コッポラ
3位こわれゆく女(1974年)ジョン・カサヴェテス
4位ニュー・シネマ・パラダイス(1988年)★ジュゼッペ・トルナトーレ
5位アラバマ物語(1962年)★ロバート・マリガン
6位ゴッドファーザーPARTII(1974年)★フランシス・F・コッポラ
7位アニー・ホール(1977年)★ウディ・アレン
8位ブギーナイツ(1997年)ポール・トーマス・アンダーソン
9位赤い靴(1948年)マイケル・パウエル
エメリック・プレスバーガー
10位タクシードライバー(1976年)★マーティン・スコセッシ
11位狼たちの午後(1975年)★シドニー・ルメット
12位グッドフェローズ(1990年)★マーティン・スコセッシ
13位ウィズネイルと僕(1987年)ブルース・ロビンソン
14位ケス(1969年)ケン・ローチ
15位オズの魔法使(1939年)★ヴィクター・フレミング
16位波止場(1954年)エリア・カザン
17位シャイニング(1980年)★スタンリー・キューブリック
18位奇跡の海(1996年)ラース・フォン・トリアー
19位パルプ・フィクション(1994年)★クエンティン・タランティーノ
20位グラディエーター(2000年)★リドリー・スコット

1位となったのはアカデミー賞で9部門にノミネートされたシドニー・ポラックの風刺コメディ「トッツィー」でした。

日本映画は上位20作品には入りませんでしたが、76位に小津安二郎の「東京物語」が入っています。

また、アカデミー賞や映画祭の受賞作品から名作を探すのも方法の1つです。

▼アカデミー賞についてまとめた記事は、こちら。

参考元:映画.com|米Time Out誌&俳優が選んだ「史上最高の映画100」 意外な1位は?

古い映画の上映を見る方法

古い映画の上映を見る方法

古い映画の上映を見る方法は、以下の通りです。

古い映画の上映を見る方法
  • 映画館
  • レンタルビデオ
  • 動画配信サービス
  • テレビ放送

それぞれについて解説していきます。

方法①映画館

旧作をメインに上映する「名画座」やシネコンなどで実施する傑作映画の特集上映「午前十時の映画祭」であれば、古い映画を鑑賞できます。

また、過去に公開済みの作品を一定期間経てから、手直しせずにそのまま再度上映する「リバイバル上映」でも旧作を見ることが可能です。

自宅でDVDでも鑑賞できますが、映画館クオリティの映像や音楽で名作を楽しみたい方に向いています。

近隣の映画館のプログラムや上映スケジュールを確認してみましょう。

▼映画館の種類やリバイバル上映についてまとめた記事は、こちら。

方法②レンタルビデオ

レンタルビデオは旧作や一定の名作を貸し出しており、自宅で古い映画を鑑賞できます。

レンタルビデオはポップを掲示したり特集コーナーを組んだりしている場合もあることから、知識のない方でも名作に触れられる可能性があります。

また、旧作であればリーズナブルな値段で借りれるのも嬉しいポイントです。

ジャケットやあらすじを確認しながら選べるので、ミスマッチを避けられるでしょう。

▼レンタルビデオについてまとめた記事は、こちら。

方法③動画配信サービス

AmazonプライムビデオやNetflixなどの動画配信サービスでも、定額で古い映画を鑑賞できます。

動画配信サービスでは鑑賞記録からおすすめの提案があったり、評価やランキングを確かめたりできるので、利便性が高いのがメリットです。

最新作公開前に旧作を一気見できる場合もあり、トレンドを押さえながら利用できます。

Amazonプライムビデオでは専門チャンネルを有料で追加できるため、さらに充実した映画ライフを送ることが可能です。

▼動画配信サービスについてまとめた記事は、こちら。

方法④テレビ放送

自分の好きな作品ばかりを選ぶのは難しいものの、BSシネマや金曜ロードショーなどのテレビ放送でも古い映画を見れます。

思わぬ好きな作品と出会える可能性もあり、毎週・毎日録画して鑑賞するのもおすすめです。

また、基本的にお金をかけずに古い映画を見れるのもメリットだといえます。

私も2TBのハードを用意して、古い映画を撮り溜めています。

歴代興行収入ナンバーワンの映画は?

歴代興行収入ナンバーワンの映画は?

世界の歴代興行収入ナンバーワンの映画は、ジェームズ・キャメロンが監督した「アバター(2009年)」で約29億ドルです。

トップ5は、以下の通りとなります。

興行収入作品監督名
約29億ドルアバター(2009年)ジェームズ・キャメロン
約28億ドルアベンジャーズ/エンドゲーム(2019年)アンソニー・ルッソ
ジョー・ルッソ
約23億ドルアバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年)ジェームズ・キャメロン
約22億ドルタイタニック(1997年)ジェームズ・キャメロン
約20億ドルスター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年)J・J・エイブラムス

「ジェームズ・キャメロン強し!」としか言えない結果で、トップ5のうち3作品がジェームズ・キャメロンが監督した作品です。

ちなみに、日本映画で興行収入ナンバーワンの映画は、「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」で約404億円で、なんと国内でのタイタニック興行収入よりも上となります。

やはり興行収入の高い作品は作品で気になる…!

まとめ

古い映画まとめ

今回は以下の3つの基準から、見るべき古い名作映画をピックアップしました。

  • 午前十時の映画祭の歴代上映作品
  • BFIの史上最高の映画ベスト100の上位20作品
  • 米Time Out誌の史上最高の映画100の上位20作品

さまざまな名作映画がありますが、鑑賞する方法は「映画館」「レンタルビデオ」「動画配信サービス」「テレビ放送」です。

また、世界の歴代興行収入ナンバーワンの映画は、ジェームズ・キャメロンの「アバター(2009年)」で約29億ドルでした。

今回の記事を、映画ライフを楽しむ参考にしてください。

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