「最近よく耳にするリバイバル上映とは?」と疑問を持つ方も多いでしょう。
なんとなく…なんとなく意味は分かる!
結論、リバイバル上映とはかつて公開した作品を時間を経てから再び上映することで、再上映や再映と呼ばれるケースもあります。
映画好きなら、上映形式についても深く知っておきたいもの。
そこで今回は、「リバイバル上映とは?」をテーマに定義を解説します。
人気作品やブームになっている理由についても紹介するので、参考にしてください。
リバイバル上映とは?
リバイバル上映とは過去に公開済みの作品を一定期間経てから、手直しせずにそのまま再度上映することです。
リバイバル上映は、「再上映」や「再映(さいえい)」の名称で呼ぶ場合もあります。
なお、リバイバルは英語で表記すると「Revival」で、意味は以下の通りです。
①〔人気や興味などの〕復活、再生
英辞郎「revivalとは」
②〔演劇や音楽などの〕リバイバル、再上演[上映]
③〔人や動物などの〕生き返り、よみがえり
④〔意識の〕復活、〔元気の〕回復
⑤《宗教》信仰復興(期)、リバイバル
⑥《キリスト教》〔福音主義派の〕伝道集会
⑦《法律》〔契約や裁判所の決定の〕効力の回復
リバイバル上映で取り扱う作品は新作から旧作まで範囲が広く、経緯もさまざまです。
作品を再び上映する主な理由は、以下の通り。
リバイバル上映で有名なのは珠玉の名作を集めて上映する「午前十時の映画祭」で、2024年度では全27本が全国65劇場で公開されます。
その他にも、「公開◯周年」など作品の公開記念や、大ヒット記念などアニバーサリー的な意味を持ってリバイバルする場合も。
記念のリバイバル上映を、声出しOKの応援上映として実施するケースも増えています。
▼応援上映についてまとめた記事は、こちら。
参考元:Yahoo!ニュース|「午前十時の映画祭 14」ラインナップ『マッドマックス』『インディ・ジョーンズ』『妖星ゴラス』など発表
リメイクとの違い
リバイバルとリメイクとの違いは手直しの有無であり、以下の通りです。
例えば、2006年の香港映画「インファナル・アフェア(アンドリュー・ラウ/アラン・マック監督)」はハリウッドで2006年に「ディパーテッド(マーティン・スコセッシ監督)」としてリメイクされています。
このケースでは「インファナル・アフェア」を撮り直しているため、リバイバルとは呼びません。
また、「インファナル・アフェア」は日本でもTBS・WOWOWの共同制作「ダブルフェイス」としてリメイクがされています。
「インファナル・アフェア」「ディパーテッド」「ダブルフェイス」の全てが名作!奇跡!
アンコール上映との違い
「リバイバル上映」と「アンコール上映」は、ほぼ同じ意味です。
ただし、アンコール上映にはファンからの再上映の要望があるニュアンスを持っています。
また、アンコール上映は名作も扱いますが、比較的近年に公開された人気作を再上映する際に用いられるケースが多いのも特徴です。
2024年3月時点でのアンコール上映作品例は、以下の通り。
作品名 | 初回上映 | アンコール上映 |
---|---|---|
アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ | 2023年1月 | 2024年3月 |
ONE PIECE FILM RED | 2022年8月 | 2023年10月 |
BLUE GIANT | 2023年2月 | 2023年10月 |
特に「ONE PIECE FILM RED」は、197億円だった興行収入がアンコール上映にて200億円を突破したことで話題にもなりました。
参考元:読売新聞オンライン|ワンピース最新作の映画興行収入、20年公開の「鬼滅の刃」以来の200億円超…ファンの声に応えアンコール上映で
リバイバル上映のブームなぜ到来した?
リバイバル上映のブームが到来している理由は、以下の通りです。
映画館ではなく自宅でも作品自体は鑑賞可能ですが、映画館の大スクリーンや充実した音響設備で物語・音楽を楽しめるため、人気を集めています。
「あのシーンを大迫力なスクリーンで見れる」「あの名曲を臨場感あふれる音で楽しめる」とあれば、多くの人が詰めかけるでしょう。
また、名作・人気作にはもともと固定のファンが多く、一定の来場者が見込めます。
最新作公開前のリバイバル上映の場合は、見ていない過去作やもう1度見たい人気作を振り返る機会になるのも魅力です。
▼名作や人気作は何度見ても楽しいもの。映画を何度も見る心理についてまとめた記事は、こちら。
リバイバル上映で人気の作品
リバイバル上映で人気の作品は、以下の通りです。
どのような作品がリバイバルされているか興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
ジブリ作品
2020年6月にジブリ4作品のリバイバル上映が実施され、上映作品は以下の通りです。
金曜ロードショーで放送される作品も多いですが、全国映画動員ランキングでは3週にわたってトップ3を独占するなど、大きな反響を呼びました。
公開から20年以上経過している作品がほとんどで、「テレビでは見ているけど、劇場では見たことない」層がいることも人気を呼んだ要因の1つです。
その他にも、2024年には「海がきこえる」「紅の豚」がリバイバル上映しています。
名探偵コナン ハロウィンの花嫁
2022年4月に公開した「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」は、「ハロウィン再会」と称して同年10月にリバイバル上映を実施しました。
100億に迫る97.8億の興行収入を達成し、大ヒット記念の一環としてリバイバル上映を開催。
入場者プレゼントとして、原作者である青山剛昌氏書き下ろしのグリーティングカードが配布されました。
▼コナンの映画についてまとめた記事は、こちら。
タイタニック
1997年に公開された「タイタニック(ジェームズ・キャメロン監督)」は、2023年に公開25周年を記念して3Dリマスターでリバイバル上映を実施。
上映期間が2週間限定という短さもあり、チケットが完売する映画館や上映回が続出して、大きな反響を呼びました。
イギリス・韓国・イタリアなど、世界各国で週末ナンバーワンを記録するなど世界的ヒットとなり、根強い人気がうかがえます。
007シリーズ
2023年に007シリーズ10作品が60周年を記念して、リバイバル上映されました。
「BOND60 007 4Kレストア」というタイトルが付いており、10作品を2段階に分けて上映。
リバイバル上映作品は、以下の通りです。
リバイバル上映では1962年公開の「007/ドクター・ノオ」から、2021年公開の「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」まで幅広いラインナップがありました。
▼映画館についてまとめた他の記事は、こちら。
まとめ
リバイバル上映とは、過去に公開した作品を、一定期間経てから手直しせずにそのまま再度上映することです。
作品の公開周年や大ヒット記念などを理由に、リバイバル上映すると考えられます。
リバイバルとリメイクの違いをおさらいしましょう。
- リバイバル:手直しせずに作品をそのまま上映すること
- リメイク:作品を撮り直したり手直ししたりして上映すること
また、映画館の充実した設備で鑑賞できたり、ファンが多い作品を扱ったりするため、リバイバル上映がブームになっているといえます。
今回の記事を、映画ライフを楽しむ参考にしてください。
コメント