文庫本の平均価格はどれくらい?高額になってる?値段の推移や原因を解説!

文庫本の平均価格はどれくらい?高額になってる?値段の推移や原因を解説! 読書

「文庫本の平均価格はどれくらい?」「高額になってる?」と疑問を持つ方も多いでしょう。

コミックも値上がりしてるけど、文庫本もまさか…今の平均価格は一体…?

結論、文庫本の平均価格は732円(2021年・税抜)で、価格は高額傾向にあります。

かつては500円前後で購入できるイメージもありましたが、「文庫本って安いよね」とは言えなくなりつつある状況です。

そこで今回は、文庫本の平均価格と推移、価格がアップした理由についても解説します。

文庫本の買取価格の相場についても紹介するので、参考にしてください。

文庫本の平均価格と推移

文庫本の平均価格と推移

文庫本の平均価格は2021年次で732円/冊で、税込価格は800円超です。

文庫本の平均価格の推移は、以下の通りとなります。

平均価格(税抜)上昇率(1991年比較)
1991年467円
2001年587円約26%UP
2012年636円約36%UP
2021年732円約57%UP

1991年には500円程度で購入できた文庫本は、10年後の2001年には約26%、30年後の2021年には約57%も上昇して平均価格は732円(税抜)です。

また、価格は上昇している一方で、新刊点数が減少を続けています。

2014年の文庫新刊は8,574点だったのに対して、2022年には6,484点にまで減少しているのが現状です。

ただし、値上がりは文庫本だけではなく、週刊誌やコミックの単行本なども当てはまります。

通販ではあまり感じないけど、久しぶりに本屋の店頭で購入する際にちょっと驚く。

引用元:NHK|News Up 最近手に取りましたか?文庫本の現在地
神戸新聞NEXT|値上がり続く文庫本 平均価格800円超 20年で25%値上がり
産経新聞|値上がり続く文庫本、1000円超も 販売不振、資源高騰…

文庫本の平均価格がアップした理由

文庫本の平均価格がアップした理由は、以下の通りです。

文庫本の平均価格がアップした理由
  • 紙の原材料の値上げ
  • エネルギー源の高騰

チップ・古紙・重油・薬品など原材料の値上がりによって紙の価格がアップしており、文庫本の価格も上昇していると考えられます。

例えば、情報用紙では2022年に3回もの値上げが実施。2023年2月には大手の日本製紙が印刷・情報用紙の値上げが行われています。

また、ガソリンなどエネルギー源の価格が高騰しているのも平均価格上昇の要因の1つです。

紙を製造する過程で必要となるのはもちろん、文庫本を輸送するためのコストもアップすることで価格上昇につながっています。

理由は分かるけど、やっぱり文庫本は手頃な価格であって欲しい!

参考元:日本印刷株式会社|外部環境の変化(値上げが止まらない)
日本経済新聞|日本製紙、印刷・情報用紙値上げ23年2月から

文庫本の価格を抑える出版社の取り組み

王子製紙が出版社と協力して「共通文庫用紙」を開発し、文庫本の本文を印刷する用紙を同じにすることでコストカットを進める動きが進んでいます。

文庫本の用紙が共通化する出版社は、以下の4社です。

文庫本の平均価格がアップした理由
  • 角川春樹事務所
  • 河出書房新社
  • 筑摩書房
  • 中央公論新社

2019年頃に中央公論新社と王子製紙の間で話がスタートし、各社が加わって協議が進みました。

2022年2月発行分から「共通文庫用紙」を利用しており、既に購入している方もいるでしょう。

原材料の高騰などにより、今後は共通化の動きが強まると考えられます。

用紙の味わいが出版社によって異なるのも読書の楽しみでしたが、このまま平均価格がアップするのは避けたいところ。

その他にも、過去にはコスト削減の面からしおり紐(スピン)を廃止した文庫レーベルもありました。

▼スピンについてまとめた記事は、こちら。

参考元:日刊工業新聞社|中央公論・筑摩書房・王子製紙など実現、文庫本「用紙」共通化の道筋
中国新聞デジタル|文庫本の用紙、4社共通に

文庫本読み放題のおすすめサービス

文庫本読み放題のおすすめサービス

文庫本読み放題を提供しているおすすめサービスは、以下の通りです。

サービス名全体の書籍数月額費用(税込)無料体験期間
Kindle Unlimited200万冊以上980円30日間
BOOK☆WALKER130万冊以上1,100円14日間
シーモア125万冊以上780〜1,480円7日間

「文庫本の平均価格が上がるのであれば、電子書籍に移行したい」と考える方もいるでしょう。

それぞれのサービスについて、特徴やメリット・デメリットを紹介するので、参考にしてください。

Kindle Unlimited|好きな端末で幅広いジャンルが読める

項目内容
運営Amazon
全体の書籍数200万冊以上
読み放題プランでの小説の取り扱い数不明(和書は約12万冊)
月額費用(税込)980円
無料体験期間30日間
おすすめポイント・好きな端末で本が読める
・ベストセラー小説も読める場合がある
・雑誌の取り扱いが充実している

Amazonの電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」は、好きな端末で幅広いジャンルの本を読めるのが魅力です。

専用端末もありますが、スマートフォン・タブレット・パソコンでも読書ができるので、端末を新規で購入する必要もありません。

なかなかサブスクの対象にはなりにくいベストセラー小説も読み放題に入る可能性もあり、話題作を読めるのもメリットです。

雑誌のラインナップも豊富で、バックナンバーも読めることから、文庫本だけではなく雑誌が読みたい方にも向いているでしょう。

文庫本1冊が税込800円かと思うと非常に安く感じる…!

BOOK☆WALKER|KADOKAWAの書籍の取り扱いが充実している

項目内容
運営KADOKAWAグループ(株式会社ブックウォーカー)
全体の書籍数130万冊以上
読み放題プランでの小説の取り扱い数2万冊以上(ラノベ・文芸)
月額費用(税込)1,100円(MAXコース)
無料体験期間14日間
おすすめポイント・KADOKAWAの書籍が充実している
・ライトノベルも多数ラインナップしている
・14日間の無料体験でじっくり試せる

KADOKAWA直営の総合電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」は、角川文庫やライトノベルが多数ラインナップされているのが特徴です。

例えば、角川文庫・角川ホラー文庫は4,000冊が読み放題の対象となっています。

「ライトノベルをメインに読みたい」「角川文庫が好き」といった方に、ぴったりなサービスです。

また、無料体験の期間は14日間と比較的長く、じっくり自分の好みに合うかチェックできます。有料になってから「想像とは違った…」というミスマッチを避けられるでしょう。

KADOKAWAは角川スニーカー文庫や電撃文庫などのライトノベルレーベルが多数ある!

▼ライトノベルについてまとめた記事は、こちら。

シーモア|漫画のラインナップが豊富で小説以外も楽しめる

項目内容
運営NTTグループ(NTTソルマーレ株式会社)
全体の書籍数125万冊以上
読み放題プランでの小説の取り扱い数4,000〜6,000冊
月額費用(税込)読み放題ライト:780円
読み放題フル:1,480円
無料体験期間7日間
おすすめポイント・豊富な漫画の取り揃えがある
・BLなどのラインナップもある
・好きな端末で読書ができる

NTTグループが運営している「シーモア」は、漫画のラインナップが豊富で小説以外も楽しめるのがメリットです。

コミック・小説・実用書などに加えてBL・TLなどの取り扱いもあり、さまざまなジャンルを満喫できます。

「読み放題ライト」は一部のジャンルを除くため読める範囲に限りがありますが、月額780円とリーズナブル。

文庫本の平均価格(税込)よりも下回るので、費用を抑えて読書をしたい方にも向いているでしょう。

様子見で「読み放題ライト」を利用するのもアリ、かな。

文庫本の買取価格の相場

文庫本の買取価格の相場

文庫本の状態や作家の人気度によっても差がありますが買取価格の相場は、30〜100円程度(定価の0.2~20%)です。

ただし、場合によっては相場よりも買取価格が下回る場合も。買取価格が相場よりも安くなる文庫本の状態は、以下の通りです。

買取価格が相場よりも安くなる文庫本の状態
  • 汚れ
  • 擦れ
  • 日焼け
  • 書き込み
  • 折れ

最悪の場合、買い取ってもらえないケースもあるため、保存状態には気をつけましょう。

逆に人気作家の最新巻や映像化した際には高く売れる場合があるので、売却のタイミングには要注意です。

また、買取金額アップのキャンペーン期間を活用したり、ネットオークションを使ったりすると、より高額で売れる可能性があります。

ブックオフの店頭で何度「すいません、これは買取できません」とスタッフさんを申し訳なさそうな顔にしたことか。

▼文庫本の処分方法や中古本について記事は、こちら。

まとめ

文庫本の平均価格まとめ

文庫本の平均価格は732円(2021年・税抜)で、1991年と比較すると約57%もアップしており、価格は高額になっている傾向にあります。

文庫本の平均価格が上昇している理由を、おさらいしましょう。

  • 紙の原材料の値上げ
  • エネルギー源の高騰

利用する用紙を共通化することでコストアップを図るなど、企業努力も続けられています。

文庫本の価格高騰から電子書籍を検討する場合には、「Kindle Unlimited」「BOOK☆WALKER」「シーモア」がおすすめです。

今回の記事を、読書ライフを楽しむ参考にしてください。

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