「書店で見かける新潮文庫のプレミアムカバーとは?」と気になる方も多いでしょう。
書店にいつの間にか並んでいて、いつの間にかなくなっている気がする。
結論、新潮文庫のプレミアムカバーとは作品に合わせて色やデザインが変更された特製カバーのことです。
期間限定の販売となるため手に入らない可能性もあり、事前に理解しておくことが重要です。
そこで今回は、「新潮文庫のプレミアムカバーとは?」をテーマに概要や販売時期について解説します。
通常カバーとの違いや歴代ラインナップについても紹介するので、参考にしてください。
新潮文庫のプレミアムカバーとは?
新潮文庫のプレミアムカバーとは、作品に合わせてカバーの色やデザインが変更された特製カバーのことです。
作品は夏目漱石「こころ」や太宰治「人間失格」などの定番を含めて、国内から海外まで主に8作品をラインナップ。
また、純文学のイメージが強いものの、エッセイや推理小説の取り扱いがあるのも特徴です。
2008年から毎年期間限定で販売されます。
プレミアムカバーは「新潮文庫の100冊」フェアのうちに含まれており、販売時期は次章の「いつからいつまで販売している?」で紹介します。
「新潮文庫の100冊」フェア自体は1976年からスタートし、歴史あるブックフェアです。全国の書店で展開されているため、見たことのある人も多いでしょう。
▼新潮文庫を含めて文庫レーベルについてまとめた記事は、こちら。
いつからいつまで販売している?
新潮文庫のプレミアムカバーの販売時期は、新潮文庫の100冊フェアの期間と同じで7〜8月の主に2ヶ月間です。
新潮文庫のSNSにも、以下の記載があります。
書店の在庫状況によっては期間終了後にも入手できる可能性がありますが、基本的には7〜8月となります。
見た目のプレミアム感はもちろん、期間限定というのも購買意欲を高めているといえるでしょう。
どこで売っている?
新潮文庫の100冊フェアは書店を巻き込んだイベントなので、プレミアムカバーの販売場所は書店の店頭がメインです。
また、過去のカバーを購入したい場合は、中古での購入が向いています。
ヤフオクやメルカリなどの個人出品のケースでは、文庫本の状態を確認してから購入することが可能です。
▼中古本のメリットや購入時の注意点をまとめた記事は、こちら。
歴代最多選出は?
新潮文庫のプレミアムカバーの歴代最多選出は、太宰治「人間失格」です。
太宰治の「人間失格」は2020年時点で13年連続ラインナップされており、その後2021〜2023年にも含まれています。
続いて、2番目に回数が多いのは夏目漱石「こころ」で、2020年時点では12回選出されています。
▼夏目漱石の「こころ」や読む順番についてまとめた記事は、こちら。
新潮文庫のプレミアムカバーと通常カバーとの違い
新潮文庫のプレミアムカバーと通常カバーとの違いは、写真の通り一目瞭然でデザインが異なります。
通常カバーはイラストが入っていますが、プレミアムカバーはイラストはなく文字のみのデザインです。
また、カバーの紙質にも違いがあり、プレミアムカバーのほうが厚めとなります。
さらに、プレミアムカバーには裏表紙にあらすじがないのもポイントです。
プレミアムカバーのあらすじはそで(折り返し部分)に記載されており、裏表紙がすっきりしているため、全体的にスタイリッシュな印象を受けます。
しかし、両者ともにスピン付きのしかっり天アンカット!これぞ、新潮文庫感。
また、同じプレミアムカバーでも年代によっても、紙のテイストが異なります。
ホワイトカラーの夏目漱石「こころ」は2015年刷で、ブルーの川端康成「眠れる美女」は2019年刷です。
違う年に発行されたプレミアムカバーを収集して、比較するのも楽しいでしょう。
▼文庫本の天アンカットや裏表紙についてまとめた記事は、こちら。
新潮文庫のプレミアムカバー歴代ラインナップ
新潮文庫のプレミアムカバー歴代ラインナップを、年別に紹介します。
過去にどんな作品がプレミアムカバーになったのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
2023年
新潮文庫のプレミアムカバーの2023年のラインナップは、以下の通りです。
定番の夏目漱石や太宰治以外では、遠藤周作と川端康成が純文学作品としてラインナップ。
海外作品ではトルーマン・カポーティ「ティファニーで朝食を」とレイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」が入っています。
また、エッセイであるさくらももこの「さくらえび」がプレミアムカバー化しているのも特徴です。
参考元:PR TIMES|2023年「新潮文庫の100冊」フェアがスタート
2022年
新潮文庫のプレミアムカバーの2021年のラインナップは、以下の通りです。
2022年では、推理小説であるコナン・ドイル「シャーロック・ホームズの冒険」がプレミアムカバーとなりました。
純文学では、定番に加えて宮沢賢治「新編 銀河鉄道の夜」や梶井基次郎「檸檬」がラインナップしています。
参考元:PR TIMES|「この夏、100冊を読む100の理由。」2022年「新潮文庫の100冊」フェアがスタート
2021年
新潮文庫のプレミアムカバーの2021年のラインナップは、以下の通りです。
2021年のラインナップは吉本ばなな・星新一・村上春樹と、比較的最近に出版された作品が多いのが特徴です。
海外文学では、シェイクスピア「ハムレット」とヘッセ「車輪の下」がプレミアムカバー化しています。
▼新潮文庫をはじめとして文庫本で使用しているフォントについてまとめた記事は、こちら。
まとめ
新潮文庫のプレミアムカバーとは、作品に合わせてカバーの色やデザインが変更された特製カバーのことです。
プレミアムカバーは「新潮文庫の100冊」フェアのうちに含まれており、2008年から毎年期間限定で販売されます。
販売時期は7〜8月であり、購入できる場所は主に書店の店頭です。
プレミアムカバーと通常カバーを比較すると、表紙デザインをはじめとして裏表紙や紙質にも違いがあります。
今回の記事を、読書ライフを楽しむ参考にしてください。
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