ライトノベルとは何か?定義や特徴を解説!小説との違いや映像化した人気作品も紹介

ライトノベルとは何か?定義や特徴を解説!小説との違いや映像化した人気作品も紹介 文庫本の世界

「そもそもライトノベルとは何か?」と疑問を持つ方も多いでしょう。

毎度のことならがら、何となく分かる!

結論、ライトノベルとは明確な定義は存在しないものの、ライトノベルのレーベルから出版されているなどの特徴があります。

映像化した人気作も多く、今後も注目度の高い分野といえるため、しっかり理解しておくことが重要です。

そこで今回は、「ライトノベルとは何か?」をテーマに定義や特徴を解説します。

小説との違いや映像化した人気作品も紹介するので、参考にしてください。

ライトノベルとは何か?

ライトノベルとは何か?

ライトノベルとは娯楽小説の1つで、明確な定義は存在しませんが、以下のような特徴が挙げられます。

ライトノベルの特徴
  • ライトノベルのレーベルから出版されている
  • イラストや会話文を多用している
  • 作者が自らライトノベルと称している
  • 若年・青年をターゲットとしている

ちなみに、ライトノベルは「light」と「novel」を組み合わせた和製英語であり、略称は「ラノベ」です。

名前の由来は1990年初頭に開催された「SF ファンタジー・フォーラム」において名付けられたのがきっかけとされています。

一部のコアなファンが読むイメージがあるものの、アニメやドラマなど映像化した作品も多いのも特徴です。

また、「角川書店スニーカー大賞」や「小学館ライトノベル大賞」などライトノベル専門の文学賞も数多く設けられており、人気と注目を集めています。

定義がないとは、意外過ぎる!

ライトノベルの主な文庫レーベル

ライトノベルの主な文庫レーベルは、以下の通りです。

ライトノベルの主な文庫レーベル
  • 電撃文庫(アスキー・メディアワークス・KADOKAWA)
  • 富士見ファンタジア文庫(富士見書房・KADOKAWA)
  • 角川スニーカー文庫(角川書店・KADOKAWA)
  • 角川ビーンズ文庫(角川書店・KADOKAWA)
  • MF文庫J(メディアファクトリー・KADOKAWA)
  • コバルト文庫(集英社)
  • ガガガ文庫(小学館)
  • GA文庫(SBクリエイティブ)

「ライトノベルと言えばKADOKAWA」と言っても過言ではないほどに、KADOKAWAには豊富なラインナップがあります。

1986年から行われた角川文庫の「ファンタジーフェア」や、1989年から実施された富士見書房の「ファンタジア大賞」など、名称が付く以前からライトノベルは存在しており、現在ではKADOKAWAには吸収合併されたレーベルが一役買っていました。

当時の作品には「ロードス島戦記」「スレイヤーズ」「魔術士オーフェン」などがあり、アニメ化して現在でも人気な作品が数多く生まれています。

出版社はもちろん、アニメ制作会社や映像メーカーなどさまざまなジャンルからライトノベルに参入しているのも特徴です。

また、アニメだけではなく、実写映画・ドラマ・舞台と幅広い展開を見せています。

ロードス島戦記・スレイヤーズ・魔術士オーフェン…それは青春…おかげさまで角川には「ファンタジー」な印象が根強い。

ライトノベル出身の有名作家

ライトノベル出身の有名作家

ライトノベル出身の有名作家は、以下の通りです。

作家名受賞した文学賞代表作
乙一本格ミステリ大賞
小学館児童出版文化賞
GOTH リストカット事件(ザ・スニーカー掲載)
ZOO
冲方丁スニーカー大賞
吉川英治文学新人賞
黒い季節
天地明察
桜庭一樹日本推理作家協会賞
直木賞
GOSICK -ゴシック-
赤朽葉家の伝説
私の男

乙一は山本周五郎賞、冲方丁は直木賞に複数回にわたって候補に挙がっており、社会的にも高い評価を得ていることが分かります。

山本周五郎賞とは
新潮文芸振興会が主催しており、高い物語性を持った小説・文芸書に贈られる文学賞

乙一には推理小説やホラー小説のイメージがありますが、「GOTH リストカット事件」はもともとライトノベル雑誌「ザ・スニーカー」に掲載されていた経緯を持ち、角川スニーカー文庫などからも本を出版されています。

冲方丁は脚本家としての側面も持ち、「攻殻機動隊 ARISE」「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE」などで構成と脚本を担当し、マルチに活躍しているのも特徴です。

▼直木賞や芥川賞についてまとめた記事は、こちら。

ライトノベル発行部数ランキング

ライトノベル発行部数ランキングは、以下の通りです。

タイトル発行部数作者レーベル
転生したらスライムだった件4,500万部伏瀬GCノベルズ
(マイクロマガジン社)
薬屋のひとりごと3,300万部日向夏ヒーロー文庫
(主婦の友社)
「とある」シリーズ3,100万部鎌池和馬電撃文庫
(KADOKAWA)
ソードアート・オンライン3,000万部川原礫電撃文庫
(KADOKAWA)
魔法科高校の劣等生2,500万部佐島勤電撃文庫
(KADOKAWA)
「涼宮ハルヒ」シリーズ2,000万部谷川流角川スニーカー文庫
(KADOKAWA)
スレイヤーズ2,000万部神坂一富士見ファンタジア文庫
(KADOKAWA)
引用元:ラノベニュースオンライン|シリーズ累計発行部数

上位7作品は全てアニメ化されており、アニメ作品としても高い人気を誇っています。

KADOKAWAの文庫レーベルがほとんど占めているものの、上位2作品は「マイクロマガジン社」と「主婦の友社」です。

また、「スレイヤーズ」は1990年から、「涼宮ハルヒ」シリーズは2003年から連載されており、根強い人気があります。

「転生したらスライムだった件」は小説投稿サイト「小説家になろう」で発表された作品をベースにGCノベルズから出版されている、いわゆる「なろう系小説」です。

ライトノベルと小説の違い

ライトノベルと小説の違い

ライトノベルと一般小説の違いは文体やターゲットなどさまざまな面に見受けられ、以下の通りです。

項目ライトノベル一般小説
出版形式文庫・新書が中心単行本・文庫・新書など
文体・文章カジュアルな文章堅実で正しい文法の文章
挿絵・イラスト可愛いキャラクターのイラストが多い挿絵がない場合も多い
設定非現実的・非科学的な設定もある現実性が高い
ターゲット若年層小説によって異なる

一般小説は単行本・文庫・新書などさまざまな形で出版される一方で、ライトノベルは文庫・新書が中心となっています。

会話文が多用されるライトノベルとは異なり、一般小説は堅実で正しい文法の文章で表現されるのが特徴です。

また、イラストの有無・キャラクターの絵柄・設定などにも違いがあります。

▼文庫本のあれこれについてまとめた記事は、こちら。

ライトノベルで映像化した人気作品

ライトノベルで映像化した人気作品

ライトノベルで映像化した人気作品は、以下の通りです。

アニメ実写映画
・スレイヤーズ(1995年)
・ロードス島戦記(1998年)
・魔術士オーフェン(1998年)
・ブギーポップは笑わない(2000年)
・十二国記(2002年)
・キノの旅(2003年)
・灼眼のシャナ(2005年)
・涼宮ハルヒの憂鬱(2006年)
・とある魔術の禁書目録(2008年)
・転生したらスライムだった件(2018年)
・きみにしか聞こえない(2007年)
・図書館戦争(2013年)
・サクラダリセット(2017年)
・二度めの夏、二度と会えない君(2017年)
・女子高生の放課後アングラーライフ(2023年)

ライトノベル原作を映像化する場合には、実写映画よりもアニメになる傾向にあります。

ライトノベルと小説の違い」でも紹介した通り、ライトノベルは転生など非現実的・非科学的な設定もあるため、アニメのほうが相性が良いといえるでしょう。

また、アニメ作品は各年代でヒット作品も多く、社会的にも大きな影響を与えた作品も数多くあります。

近年ではアニメ・映画に加えて、舞台化も盛んに行われているのも特徴です。

実写はやっぱり「図書館戦争」が印象強いかな…!

▼読書についてまとめた他の記事は、こちら。

まとめ

ライトノベルとはまとめ

ライトノベルには明確な定義は存在しないものの、主な特徴は以下の通りです。

  • ライトノベルのレーベルから出版されている
  • イラストや会話文を多用している
  • 作者が自らライトノベルと称している
  • 若年・青年をターゲットとしている

ライトノベルの主な文庫レーベルは電撃文庫・富士見ファンタジア文庫(KADOKAWA)やガガガ文庫(小学館)などで、KADOKAWAが多くのレベールを持っています。

また、ライトノベルと一般小説は、文体やターゲットなどさまざまな面で相違点が見受けられるため、違いを認識しておくことも重要です。

今回の記事を、読書ライフを満喫する参考にしてください。

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