「積読があるのに、さらにまた本を買ってしまう…一体この心理はなに?」と気になる方も多いでしょう。

読んで、減っているはずなのに増えていく。この現象は…?
結論、積読してしまう心理には「購入して満足した」「読書のモチベーションになる」などが考えられます。積読する理由や原因を知っておけば、「積読を減らしたい」と思ったときにも役立ちます。
そこで今回は、積読してしまう心理や「解消したい」「やめたい」場合の対策を解説します。積読するメリットやあるあるも紹介するので、参考にしてください。
- 「積読」とは、購入した書籍を読まないまま積んでいることです。
- 積読してしまう心理には、「読書の時間が取れない」「購入して満足した」「読書のモチベーションになる」などが考えられます。
- 積読の意外なメリットや「解消したい」「やめたい」場合の対策などを解説するので、チェックしましょう。
積読とは

積読とは、以下のような意味です。
積読
購入した書籍を読まずに積んだまま放置していること
積読の語源は、「積んでおく」+「読書」の言葉の組み合わせ、「積んでおく」の訛りである「積んどく」といわれています。
積読の言葉は明治時代から存在していたとされており、昔から「積読」に対して意識があったことがわかります。
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積読してしまう心理とは【モチベか圧か】

積読してしまう心理として、以下を紹介します。
- 「後で読もう」が続いている
- 読書の時間が取れない
- 購入して満足した
- 読書のモチベーションになる
- 次に読む本の選択肢が広がる
- 眺めると「落ち着き」や「幸せ」を感じる
「いつの間にか増えている…なぜ?」と疑問に思っている方は、ぜひ参考にしてください。
「後で読もう」が続いている
積読していたところに、また新たに興味がある本を購入して「(前に買った本は)後で読もう」が続いていると積読ができやすくなります。
または、自分のなかで「再読ブーム」がやってくると、新たに購入する本が「後に読もう」となって積読が増える一方です。
本との出会いは一期一会であるため、「後で読もう」によってできた自宅の積読ゾーンが頭のなかによぎるものの、ついつい購入してしまうケースもあるでしょう。
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読書の時間が取れない
仕事や趣味などで忙しくなると、読書の時間が取れずに積読してしまう場合があります。
また、多忙さにより読書へのモチベーションが下がって消化するペースが落ちることも、積読が増える要因の1つです。
とくにライフスタイルや生活環境が変わるようなケースでは、読書の時間が取れないために積読が増える可能性があります。
購入して満足した
参考書・自己啓発本あるあるですが、小説やエッセイなどの本でも「購入して満足した」という気持ちによって積読が増えるケースがあります。
また、「面白そう」と思って購入したものの、少し読んで「イメージと違った」と感じてほぼ読まないような場合も少なくありません。

購入後に一度も読まずに中古買取へ出したことも、なきにしもあらず。
読書のモチベーションになる

積読している本を見ることで、「積んでる…いや増えてる…読まなきゃ」と”やる気”という名の”焦り”が高まり、読書のモチベーションにつながります。
現在読んでいる本しかない場合には、次の本が待っているプレッシャーがないため、悪いことではありませんが「気長に読めばいいか」となりがちです。
本棚というベンチに控え選手がズラッと並んでおり、無言の圧を感じるからこそ、日々の読書が捗るといえます。

楽しみの本があると「次にあの本が待っているから読もう!」という気持ちになるのも事実。
次に読む本の選択肢が広がる
一定数の積読があると、過去自分が興味を感じた本がラインナップされており、現在興味ある本に加えて次に読む本の選択肢が広がります。
読み終わって次の本を探すと、現在の興味や関心に合った本しか選べないため、選択肢が制約される場合もあります。
思い立ったときに購入しておくと、積読をチェックしながら「ああ、買ったな。次はこれを読もうかな」と現在の自分にはない選択肢があるのが特徴。
ある意味で昔の自分からの提案でもあり、幅広い選択肢から選ぶためにも、積読しているといえます。

3年以上置きっぱなしの本もある…けど、まだ…まだ今じゃないんだ!
眺めると「落ち着き」や「幸せ」を感じる
積読を眺めていると、作家のことを考えたり、タイトルから想起されるストーリーを考えたりして、気持ちが落ち着きます。
本屋やレンタルビデオショップにも同じことがいえますが、日頃の悩みなどから離れて本のことしか考えていない幸せな時間。
「本を眺める」という観点では、読み終わった本が並ぶ本棚も同じですが、積読はまだ読んでいない本について想像する時間があります。
また、自分の好きな本に囲まれている空間に身を置けるということも落ち着く要因の1つです。

ただ単に本が並んでいる眺めが好きだともいえる。
積読は無駄?意外なメリットを紹介

「積読はあっても無駄?」と感じている方に向けて、メリットを紹介します。
- いつでも本が読める
- 好奇心が刺激される
- 興味や読書の傾向を把握できる
積読があれば未読の本が身近にあるため、いつでも好きな時に本が読める環境です。さらに、自分の興味に沿って選んでいるので、ゼロから選定する手間が省けるのもメリット。
読んだことのない本が並んだり、さまざまなジャンルの本があったりすることで、好奇心を刺激されます。日常の中に、ワクワクする空間やスペースがあるのは貴重なことです。
また、積読をチェックしていると自分の偏った傾向を発見することも。「今度は、あのジャンルの本を読もうかな」「別の作者の本に挑戦しよう」と新しい分野の開拓に役立つケースがあります。
積読を「解消したい」「やめたい」場合の対策

メリットを感じつつも、積読を「解消したい」「やめたい」と考える方もいるでしょう。
ARINA株式会社の「【調査レポート】積読(読めていない書籍)を減らすためにしていることは?」(20〜60代の200名)によると、積読を消化するための対策は以下のとおりです。
対策 | 人数 |
---|---|
見えるところに置く | 52名 |
読書時間を決める | 35名 |
家事や入浴のスキマ時間に読む | 27名 |
売却する | 26名 |
必ず持ち歩く | 22名 |
読書日を決める | 15名 |
飛ばし読みで解消する | 15名 |
「見るところに置く」ことで積読の存在を忘れず、読書に対して常に高い意識を持てます。普段見えない場所に未読の本を置いてしまった場合には、数年間放置するおそれもあるので積読の設置場所は重要です。
また、仕事や家事などで忙しい現代人にとって、「1日1時間読書しよう」と心に決めてもなかなか実行できないもの。
家事や入浴のスキマ時間に読んだり、必ず持ち歩いたりすると、少ない時間を積み重ねながらストレスなく読破できるので、有効な対策だといえます。

売却や飛ばし読みも解消方法として挙げられますが、できれば最後まで読んで満喫したいところ。
積読あるある!読書家なら思わず共感

読書家なら思わず共感してしまう積読あるあるは、以下のとおりです。
- 同じ本が2冊ある
- 積読が減ると不安になる
- 積んでいるのではなく寝かせている
- 眺めているだけで幸せ
以前買ったことを忘れて、2冊目を購入。積読エリアに入れようとすると「あ、ある…だと?」ということもしばしばあります。
2冊目は売却する場合もあれば、残しておく場合も。出版年代が違って本の仕様が異なったり、表紙デザインが変更になったりしていると、コレクター根性で手放せません。

積読は減らしたいのに、減ってくると「積読が無くなりそう」と不安になるケースも。
また、「これは積読だけど、積んでるんじゃない。寝かせていて、読む時期が来たら読むんだ」と考えているケースも。これは分厚い本を読んでいて、途中である期間読書から離れるときも同じ気持ちを持つことがあります。

ワインやウィスキーじゃねえんだ。
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積読はどれくらいの人がどれくらい積んでるか

株式会社丸善ジュンク堂書店の「読書環境に関するアンケート調査」(10〜70代の男女2,104名)によると、積読している割合は80%程度で、以下のとおりです。
積読になっている本はあるか | 割合 |
---|---|
ある | 79% |
ない | 21% |
「ほとんどの人が積読している」と言っても過言ではない程、多くの方が積読していることが分かります。また、積読している冊数については、以下のとおりです。
積読している冊数 | 割合 |
---|---|
1〜5冊 | 34% |
6冊以上 | 66% |
1〜5冊と回答した割合が34%で最多となりましたが、31冊以上と回答した割合は23%もおり、2番目に大きなボリュームを占めています。
比較的多くの方が積読しているので、「積読しているのは私だけ?」とネガティブな気持ちになったら、紹介したデータを思い出してください。

何なら30冊までなら可愛いものなのかもしれない。自信を持って積読を!
積読してしまう心理に関するQ&A

最後に、積読してしまう心理に関するよくある質問を解説するので、疑問を解消しましょう。
積読解消に役立つアプリはある?
積読を解消したい場合は、ブクログや読書メーターなどの読書管理アプリを活用しましょう。
読書管理アプリを使うと、本を読書ステータスに応じて分類したり、読書量を可視化したりすることで、積読解消につながります。
積読をやめたい場合はどうすればいい?
積読をやめたい場合の対処法は、以下のとおりです。
- 新しい本を購入するのを控える
- 読書の時間を確保する
- スキマ時間を活用して本を読む
- 読まない本を買取に出す
積読を「やめたい」と感じたら、本棚や現在の読書状況を整理して上記の対処法を実践してみましょう。
まとめ

積読とは、手に入れた書籍を読まずに積んだままにしていることです。積読してしまう心理には、「読書の時間が取れない」「読書のモチベーションになる」などが考えられられます。
「積読を減らしたい」と考える場合には、見えるところに積読を置いて読書の意識を高めつつ、スキマ時間を活用して読むのがおすすめです。
今回の記事を、読書ライフを楽しむ参考にしてください。
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