読書を始めてみたものの「つまらなくて続かない」「つまらない本でも読み続けるべき?」と悩む方も多いでしょう。
つまらないとモチベーションが続かなくて、本の厚さを眺める日々…。
結論、読書がつまらない原因には「活字を読むのが辛い」「もっと楽しいことがある」など主に5つ考えられます。
「今度こそ読書を楽しもう」と思っても、つまらない原因を把握していなければ、再度挫折する可能性が高まるため注意が必要です。
そこで今回は、読書がつまらない原因と対処法を解説します。
読書を楽しむ4つのコツや面白くない本でも最後まで読むべきかなども紹介するので、ぜひ参考にしてください。
読書がつまらない5つの原因
読書がつまらない原因は、以下の5つです。
闇雲に読書する前に、まず自身がつまらないと感じる原因を明確にしましょう。
原因①|活字を読むのが辛い!丸で教科書読んでる気分
読書がつまらない原因の1つ目は、「活字を読むのが辛い」からです。
読書をしていると、「教科書を読んでいる気分になる」という方もいるでしょう。
また、活字に慣れておらず、本を読むのが辛いと感じる場合も。
日頃スマホでネットサーフィンをしたり、SNSを見たりする人でも、一定時間集中して活字だけを読む機会はなかなかないものです。
仕事や学校で見る活字が限界で、さらに読書で活字に触れるのが辛いといったケースも考えられます。
原因②|もっと楽しいことがある!あえて読書は選ばない
読書がつまらない原因の2つ目は、「もっと楽しいことがある」から。
楽しく過ごせる方法があるにも関わらず、その中であえて読書は選ばないと考えても当然です。
例えば、ゲーム・動画視聴・映画鑑賞・スポーツなど、今や趣味や時間を潰す選択肢は幅広くあります。
仮に楽しさの順位が「ゲーム>映画鑑賞>動画視聴>読書」だとすると、ゲームの時間を割いて本を読む場合にはつまらなく感じるでしょう。
原因③|効率が悪い!1冊読み切るのに時間かかり過ぎる
読書がつまらない原因の3つ目は、「効率が悪い」からです。
まとめサイトやウィキペディアを読めば、10分かからずに全容を理解できますが、イチから本を読む場合にはある程度の時間を必要とします。
早速、200ページの小説を1冊読む時間をシミュレーションしてみましょう。
1ページ読むのに必要な時間 | 総時間 | 読了に必要な期間/1日10分 |
---|---|---|
0.5分 | 100分 | 10日間 |
1分 | 200分 | 20日間 |
1.5分 | 300分 | 30日間 |
2分 | 400分 | 40日間 |
現在読んでいる志賀直也「城の崎にて」で1ページ読むのにかかった時間を測ったところ、およそ1分30秒でした。ゆっくり読むと2分くらいかかります。
読む本の難易度やページ数にもよりますが、もし純文学を1冊読み切るのには1日10分の場合は1ヶ月程度かかるでしょう。
読書に効率を求めるべきなのかは置いておくとしても、「とにかく効率良く知識を習得したい」という場合には、つまらないと感じる可能性があります。
また読書は、ながらで取り組むのが難しいこともあり、読書にのみ集中することが必要です。
「スポーツをしながら音楽を聴く」「料理をしながら動画を流す」といったことは、基本的にできません。
時間を最大限に活用したい場合にも、効率が悪いと感じる可能性が高いといえます。
原因④|有効性を実感できない!役立つ知識ばかりとは限らない
読書がつまらない原因の4つ目は、「有効性を実感できない」からです。
自己啓発本やハウツー本なら役立つ知識を習得できますが、物語を読む上では日常生活で役立つような情報を獲得できるとは限りません。
ただし、物語を読む良さは知識の獲得ではないため、「有効性を実感できないから、つまらない」と感じる場合には、そもそも本の選定を間違えている場合もあるでしょう。
また、「有効性」は非常に個人差のある感覚です。
一見無駄そうに見える純文学ですが、私はこんなにも人生に役立つ本はないと思っています。
▼純文学の魅力や書き出しについてまとめた記事は、こちら。
原因⑤|面白い本に出会えない!興味あるジャンルも不明
読書がつまらない原因の5つ目は、「面白い本に出会えない」からです。
自身の興味関心からズレた本を読んでいるのであれば、当然つまらないと感じます。
流行りなどは気にせず、自身の興味のあるジャンルや作家などを読むことが重要です。
周囲についていくために時間を使うのであれば、それこそまとめサイトや動画で内容を把握して十分な場合もあります。
興味のあるジャンルが分からない場合には、図書館や本屋などで実際に手に取ってみるとミスマッチを回避できるでしょう。
また、電子書籍のサブスクサービスを利用して、さまざまなジャンルに触れて判断する方法もあります。
読書がつまらない場合の対処法
読書がつまらない場合の対処法は、以下の通りです。
つまらないと感じたままだと読書に対する意欲が低下するので、読書を一旦やめて映画鑑賞や運動などで気分転換するのがおすすめ。
また、別の本に切り替えて、気が向いたら再度挑戦するのも有効です。
もしかしたら結末でどんでん返しや急展開がある可能性もあり、結末を知っても問題なければ口コミ・評判・ネタバレを確認して読みましょう。
「どうしても読む気になれなれい」といった場合には、思い切って売却するのも1つの方法だといえます。
読書が苦手な人の特徴
読書が苦手な人の特徴は、以下の通りです。
活字や漢字に苦手意識がある人は、長文を読むことに苦痛を感じてしまうケースがあり、読書に対しても苦手意識があるでしょう。
国語や現代文などにトラウマがあったり、読書感想文が苦痛だったりする人は、読書を通して嫌な気持ちを思い出して長続きしない場合も。
また、読書の面白さを実感したことがないと、そもそも本を読む気が起きない可能性があります。
共感しかない…私も全然現代文が得意じゃなくて社会人になるまで読書の面白さが分からなかった…!
▼私が読書にハマったきっかけをまとめた記事は、こちら。
読書を楽しむ4つのコツ
読書を楽しむ4つのコツは、以下の通りです。
日常に取り入れられそうな方法からぜひ試してみてください。
コツ①|無理のないペースで少しずつ読む!1ページでも可
読書を楽しむコツ1つ目は、「無理のないペースで少しずつ読む」です。
日頃読む習慣のない方が1日で1冊や100ページ読もうとすると、読書が苦痛になる可能性が高いといえます。
毎日無理のないペースで、ストレスのない量を読むのがおすすめです。
例えば、最初のうちは1日1ページ目標でも問題ありません。前後の流れがあるので、経験上結局は5ページくらい読むことになります。
本が面白ければ、おのずと読むペースや量が増えていくでしょう。
私も毎日読書はしますが、モチベーションが低下したときや他に熱中している趣味があるときは「1日1ページ目標」で取り組んでいます。
コツ②|いきなり難易度の高い本に挑戦しない!厚いのもNG
読書を楽しむコツ2つ目は、「いきなり難易度の高い本に挑戦しない」です。
200ページ程度で、ある程度の面白さが担保されている「名作」を選ぶのがおすすめ。
難易度の高い本とは、例えば海外文学や専門的な知識を必要とする本、論文調で書かれている本などが該当します。
海外文学は翻訳されても理解できない箇所があったり、登場人物の名前が把握しきれなかったりすることで、つまらないと感じる可能性も。
また、厚い本も慣れない間は避けるのが無難です。
以下は700ページ超え(ドストエフスキー「悪霊」下巻)と200ページ程度(川端康成「雪国」)の厚さの比較になります。
200ページくらいだと少ないページ数でも読み進めた感覚がありますが、厚い本だと「300ページでまだ折り返し…か…」とそのうち本の厚さを眺めるようになります。
電子書籍は本の厚さを実感しにくいことから、事前にページ数をしっかりと確認しておくことが重要です。
コツ③|スキマ時間に読書を組み込む!あるよ絶対1日10分くらい
読書を楽しむコツ3つ目は、「スキマ時間に読書を組み込む」です。
無理やり読書の時間を捻出しようとすると、他の趣味が楽しめなかったり、休む時間が減ったりするので注意してください。
通勤・通学の時間やお風呂、料理の合間などの時間を有効活用するのがおすすめです。
私は、だいたいお風呂から読書を始めて、ドライヤーやストレッチ中も読んで、寝る前まで読み続けるので、就寝前に30〜50ページくらいの量を読みます。
毎日のルーティンの中に取り入れると、無理なく習慣化することが可能です。
▼本を読む場所や本の選び方について詳しくまとめた記事は、こちら。
コツ④|読書する環境を整える!うるさい暗いはNG
読書を楽しむコツ4つ目は、「読書する環境を整える」です。
周囲がうるさかったり、携帯やゲームが気になったりするような環境だと、読書ははかどらないもの。
読書する際は、なるべく集中できる静かな環境を整えましょう。
また、読書する場所が暗いと目が疲労する原因となるので、明るさを確保することも重要です。
個人的にもブックライトを購入して、寝る前の読書がはかどるようになりました。
▼読書で確保したい明るさやおすすめのブックライトについてまとめた記事は、こちら。
読書をしない人はどれくらいいる?
「読書がつまらなくて、なかなか本が読めない!読書しない私は少数派?」と考える方もいるでしょう。
調査する層にもよりますが、読書をしない人の割合は40%前後です。
読書量に関する2つのデータを紹介します。
1つ目の調査は、オンライン書店「honto」のアンケート調査(20〜40代の男女)です。「月1冊未満」と回答している比率は以下の通りとなります。
年代 | 月1冊未満と回答した割合 |
---|---|
20代 | 44〜49% |
30代 | 34〜44% |
40代 | 38〜44% |
2つ目の調査は、クロス・マーケティングのアンケート調査(20~69歳の男女)です。普段の読書で利用する媒体を調査したところ、以下の通りとなりました。
読書で使う媒体 | 割合 |
---|---|
紙媒体・電子書籍どちらも活用している | 43.2% |
媒体を問わず読書はほとんどしない | 34.9% |
3人に1人は読書をしないため、圧倒的少数とはいえないでしょう。
「読書を楽しめるようになりたい」という場合には、読書がつまらない原因を明確にしてから取り組んでみてください。
面白くない本でも最後まで読むべき?
結論、面白くない本でも以下のような条件の場合は、最後まで読む必要はありません。
好きな作者であったり、作者の特性を理解したりしている場合には、最後まで読む価値があるでしょう。
作者や結末にも興味がなく、読んでいるのが苦痛であれば、違う本に切り替えても問題ありません。
今では好きな作品ですが、高校生の頃にヘッセの「車輪の下」を読んで、面白さが分からずに何度も挫折しました。
しかし、10年くらい経ち、読書の楽しさに目覚めてから読めるようになったため、時間を空けて再トライする方法もあるといえます。
まとめ
読書がつまらない原因を、おさらいしましょう。
- 活字を読むのが辛い
- もっと楽しいことがある
- 効率が悪い
- 有効性を実感できない
- 面白い本に出会えない
無理のないペースで少しずつ読む、いきなり難易度の高い本に挑戦しないなどのコツをつかめば、読書を楽しめます。
面白くない本を読んでいて結末が気にならない場合や読むのが苦痛に感じる場合には、最後まで読む必要はありません。
今回の記事を読書ライフを楽しむ参考にしてください。
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